Windowsのコンピュータでは使い続けるほどに、一時的なキャッシュデータやレジストリなどのファイルがHDDに蓄積されていきます。必要なファイルは仕方ありませんが、キャッシュやアンインストールしたアプリケーションのデータなど不要なファイルも多くなりがちです。またデスクトップに散乱した使用していないショートカットも同様です。このような不要な「ゴミ」データの蓄積は、ハードディスクの容量を圧迫し、動作速度が低下するなど不調になる原因になります。ハードディスクの不調を招く前に、定期的なメンテナンスで快適なハードディスク環境を維持し、ハードディスクの健康状態をチェックしておきましょう。
では、自分で出来る簡単なメンテナンス法を説明します。
Windowsに付属するディスクユーティリティプログラム。ハードディスクなどの物理ディスク内の構造をチェックし、状況によって修復を行います。ディレクトリやファイルを格納するクラスタの内部を検査し、問題のあるクラスタの発見やそれに伴うエラーの予防などが期待できます。
データは磁気ディスクに記録される際、空いているスペースからに記録されていきます。記録するデータに十分な連続した空きスペースが無い場合、データは複数の領域に分割して記録されます。この状態を「ファイルの断片化」と呼びます。一つのデータが複数に分割されて記録されると、データを読み出す効率が悪くなりアクセススピードが低下します。記録されているデータを読み出しやすいよう並べ直し、断片化を解消することが「デフラグ」と呼びます。
HDDの自己診断機能“S.M.A.R.T.”(Self-Monitoring Analysis and Reporting Technology)の情報をチェックしましょう。“S.M.A.R.T.”はハードディスクの障害の早期発見・故障の予測ができるHDD自体に搭載されている機能。“S.M.A.R.T.”のデータを読み取るソフトウェアを使うことで、動作時間やHDDの温度、データ読み込み・書き込みエラー率、不良セクタ数、磁気ヘッドのシークエラー率などを確認することができます。
エラー率などの現在の値がしきい値を下回っている時は、HDDの寿命が近づいている可能性があります。致命的な状況に陥る前に、HDDのデータをバックアップや、新しいハードディスクへ交換する目安にしてください。